脱出のトライアングル -シーズン1「発症から苦しみの道程」ー①突然その日は訪れた

うつ病は「心の風邪」と言われているが、薬を飲んで栄養をとり、寝ていれば数日で治る風邪とは全く異なる苦しい病気である。

 

私は、発症から約2年経過しているが、現在もなおうつ病と共に苦しい日々を生きている。

 

突然のパニック発作から始まり、喉の違和感やのぼせ、自分が自分では感覚、イライラして怒りっぽくなる、眠れない、疲れやすい、不安で不安で一人でいられない、涙が止まらない、予期不安、広場恐怖、対人恐怖などなど、様々な症状と付き合ってきた、、、、うつ病と付き合いながら、人生においても色々なことが起こりました。

 

離婚、親の病気、幾度の入院、休職、、、(孤独感が半端ない経験)

 

この2年間で、とてつもなく、そしてめまぐるしく、壮絶に人生が変わりました。

 

このブログを始めたきっかけは、

 

うつ病と共に生きている過去から現在を振り返り、自分を客観視していきたい」

 

と考え、自分の闘病と今後必ずくるであろう「うつヌケ」の歴史を築きたかったからです。

 

と、まあ、固い表現や重くなる文章でしたが、気楽に自分の闘病と振り返ってみて、

うつ病のつきあい方、やっつけ方を模索していけたらいいなと思っています。

 

私は、医療従事者であり、教員であり、研究者でもあり、病気については一通りの知識があるが故に、

 

「まさか、自分がうつ病になるなんて」や「もう人生終わったな」、「こんなに頑張ってきたのに、何故僕が!」とか色々と考えていました。

 

医療従事者だから知識がある故に、ものすごく怖くてたまらなかったです。

 

そんな、僕とうつ病の出会いは、突然やってきました。

(突然でもないかもしれないですが、、、)

 

あれは、2017年1月、

 

仕事で大阪に出張中のホテルでそれは起こりました。

 

午前2時頃、突然の吐き気とともに心臓がバクバク、過呼吸、、、

 

そう、パニック発作を起こしたのです。

 

もう苦しくて苦しくて。

 

脈拍を測ったら、1分間に200回の不整脈、、、呼吸もうまくできない、、、苦しい、、、

 

しかし、医療従事者の僕は、

 

「これはパニック発作だから、時間が経ち、落ち着けば治まる」と考えながら、パニック発作が治まるのをベッドの上でこらえていました。

 

今までパニック発作の方を何人もみてきているので、勝手な経験的な判断で一人でこらえていました。

 

「明日は大事な打ち合わせがあるから、休むわけにはいかない。」と仕事人間の僕は必死にパニック発作が治まるのをこらえて待っていました。

 

あの時もしくは、次の日で病院に行っていれば、今のこの苦しみは軽くなっていたかもしれない。

 

3~4時間後に、不整脈もわずかになり、呼吸も落ち着き、パニック発作は治まってくれました。

 

その日は、一睡もできずに苦しみの中朝を迎えて仕事の打ち合わせに向かいました。

 

 

 

、、、今までは、突然、このパニック発作を起こしたと思っていました。

 

そうパニック発作自体は突然でしたが、パニック発作につながる体調不良、いわば前兆はあったのです。

 

2016年12月末からのお正月休みに、私はその時のパートナーと海外旅行に行っていました。

 

毎年恒例の海外旅行、いつもなら楽しめる旅行も、この時は何とも楽しめない自分がいました。

 

そして、年が変わり、2017年の仕事はじめから身体に違和感がありました。

 

右側の下腹部が痛いというか張っている感覚があり気になっていました。

 

便はしっかり出ている、色も異常がない、食欲もある、しかい右下腹部が痛い、、、

 

「なんだろう、、、まさか深刻な病気なのでは」と医療従事者故に、色々な知識があるから、よからぬことずっと考えるようになった。

 

「この病気ではないか、あの病気ではないか、いや、この病気に違いない」など想像がどんどん膨らんでいった。

 

知覚の内科を受診して、レントゲンや血液検査結果は異常なし。

 

尿管結石があるかもしれないと指摘を受け、泌尿器科を受診したが異常なし。

 

しかし、異常がないことに安心できない自分がいた。

 

「まだお腹が痛いし張っている、きっと別な病気なんだ」と思い込み、

 

大腸専門の病院など色々な病院を受診していった。

 

どこの病院も異常なし。

 

「なんだろうこのお腹の痛みは!いったい何なんだ!」と病院で異常なしといわれるたびに大きくなっていった。

 

(おそらく、この時は、ヒポコンドリー性基調的であり、心気症になっていたのでしょう。)

 

日々、お腹の痛みのことを考えていると、自宅でめまいやら頭痛やら、急に血液が全身を巡る異様な感覚を体験した。

 

そして、大阪出張でのパニック発作とつながっていったのです。

 

 

今考えると、仕事や家庭での身体的、精神的負担(休むことなく働いていましたし、自宅でも仕事持ち込んでPCとにらめっこしていました。家庭でも気を使ってばかりいましたね。)が蓄積していき、ストレスによる腹痛だったのではと思います。

 

その時は、上記のようにストレスなんて考えいなかったし、心気症(ヒポコンドリー性基調)なんて自覚もなかったですから、当然、パニック発作を起こしたのにも関わらず、適切な病院に受診もしなかった。

 

その後、パニック発作は起こさなかったけど、体調不良は続いた。

 

体調不良があったのに、仕事を優先して、歯を食いしばりながら頑張りすぎていった。